昭和35年(1960年)

1月29日 高知県民ホール 高知労音主催
ABC交響楽団  指揮 近衛秀麿
 フイガロの結婚 序曲(モーツァルト)
 交響曲 第4番「イタリア」(メンデルスゾーン)
 交響曲 第3番「英雄」(ベートーヴェン)
土佐市第1回音楽のタベ
2月6日 2時30分・6時30分 土佐市高岡第一小学校講堂

1 田園交響曲第1楽章(ベートーヴェン)
2 未完成交響曲(シユーベルト)
3 交響譚詩(伊福部昭)
4 小曲
   イ. プレリュード(ヤーネフェルト)
   ロ.子守唄(ヤーネフェルト)
   ハ.ペルシャの市場(ケテルビー)
5 バレー組曲「白鳥の湖」より(チャイコフスキー)
   イ.情景
   ロ.チャルダッシュ

    指揮 浜田善三郎

定期演奏会
6月4日(土)
7時
高知市中央公民棺

1 序曲「フィンガルの洞窟」(メンデルスゾーン)
2 交響曲第39番変ホ長調(モーツァルト)
3 管弦楽のための木挽唄(小山清茂)
4 組曲「白鳥の湖」より(チャィコフスキー)
   シーン
   ワルツ
   白鳥の踊り
   ハンガリー舞曲(チャルダッシュ)

    指揮 浜田善三郎

出演53名 人場者840人

小山清茂氏

大正3年、長野県に生まれ。長野師範卒業後安部幸明氏に師事、昭和21年音楽コンクール作曲の部第1位入賞、同34年に芸術祭奨励賞受賞、現在「新書楽の会」の会員である。

定期演奏会
11月12日
7時
高知市中央公民舘

1 ロシア民謡「カマリンスカヤ」(グリンカ)
2 アルマンドとアリア(伊藤隆太)
3 交響曲第101番「時計」(ハイドン)
4 ヴァイオリン協奏曲二長調(ベートーヴェン)
     独奏 町田映子

     指揮 浜田善三郎

 
町田映子さんは当楽団顧問町田昌直博士の令嬢で昭和14年生。当時、東京芸大4年在学中。

11月7日 高知新聞記事「高響の悩みと望み」畠中春男

高響もことしで28年を迎えた。アマチュアなので団員はそれぞれ職業を持ち、音楽は趣味でという人の集りである。各自仕事をやりくりして出来るだけ練習に出席するようにしているが、せっかく上手になったと思って心強く思っていると、結婚進学転職などで去って行く人が多い。従って音のバランスも不安定で、管パートがそろったと思ったら弦パートが少なくなったりで悩みはつきない。それでもなんとか二管編成で演奏会を開いてきた。今われわれの望みは素晴らしい楽団にするためにヴァイオリンパートがせめて20名以上となることで又中村や高松の交響楽団との合同演奏も夢である。高知市以外の愛好家もお互の音が美しくとけ込むアンサンブルの味を共に楽しまれるよう進んで参加して下さるよう希望している。

11月16日 高知新聞「音楽時評」 清水勇

当夜の演奏会はヴァイオリン協奏曲の一つに集約された感があった。町田映子さんの技量はすばらしく成長した。まだ伸びてゆく余裕を見せており頼もしい限りである。楽団は管が大分良くなっていたが今後弦の方も1Vn.を良くし、より良い演奏をすることにより、聴衆に楽しさと喜びを与え、楽団の歴史と県文化賞受賞を誇るに値する演奏をして、郷土の大衆を引きつけ発展してもらいたいものである。

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