昭和24年(1949年)

定期演奏会
5月29日(日)
2時 7時半
高知新制高校(現・追手前高校)講堂 1 組曲 風景画帖よりの素描(阿部幸明)
  イ 表紙絵・舟歌
  ロ 田園と町
  ハ 舟歌
  ニ よろこびの集い
2 交響曲第5番ハ短調「運命」(ベートーヴェン)
3 天国と地獄 序曲(オッフェンバック)
4 円舞曲 氷滑りをする人々(ワルトトイフェル)
    指揮 丸山和雄
出演48名

作曲者阿部幸明氏

明治44年9月広島に生まれ。昭和4年東京音楽学校入学、ウェルクマイスター・プリンクスハイムに師事、又ローゼンストック氏に指揮法を学んだ。管弦楽曲室内楽曲等の作品が多数あり、現在日本作曲家の中で清瀬、松平氏と共に第一線にある人である。尚この曲は日本音楽文化協会を通じて氏から当楽団に贈られたものである。

土佐山田演奏会
8月6日
午後7時30分
土佐山田小学校講堂

第一部
1 バグダッドの太守 序曲(ボアェルデュー)
2 ワルツ ドナウ河の漣(イヴァノヴィチ)
3 組曲 お祭り(清瀬保二)
  イ 囃子
  ロ きれいなお店
  ハ 御輿
  ニ 提灯、又来年

第二部
4 弦楽四重奏曲  山田クワルテット
  イ 小夜曲 第1楽章(モーツァルト)
  ロ 楽興の時(シューベルト)
5 ワルツ 浦戸(有沢一郎)
6 庚申堂の秋(有沢一郎)
7 ハンガリア舞曲第5番(ブラームス)
8 ラ・パロマ(イラディール)
   指揮 丸山和雄

出演者43名
山田クワルテットは、当楽団の弦奏者で土佐山田町在住者により組織されたメンバー
である。
作曲者有沢一郎氏は土佐山田町出身。音楽教師として後進の指導に当たっていたが眼
病のため失明、早世された。
又、前指揮者浜田善三郎氏が帰高され、チェロパートで出演した。
高知楽劇同好会 第2回公演
11月12、13日
6時30分
高知市堀詰座

楽劇「ペール・ギュント」
   原作 ヘンドリック・イプセン
   作曲 エドヴァルト・グリーグ

五幕 劇詩
第一幕 第一場 前奏曲オラーフ
    第二場 婚礼式場 ノルウェーダンス
第二幕 第一場 前奏曲 エルフィエリーゲ
第二場 魔王の宮殿
 第三幕 第一場 森の中の小屋 前奏曲
     第二場 オーセの死
 第四幕 第一場 前奏曲 朝景色
         アラビア人酋長の天幕
             アラビアの踊り
             アニトラの踊り
     第二場 隊商の通路
         ペール・ギュントのセレナーデ
          (テノールソロ)
     第三場 森の中の小屋の前
         ソルヴェイグの歌
(ソプラノソロ)
 第五幕 第一場 小川のほとり
         コラール(合唱)
     第二場 森の中の小屋の前
         ソルヴェイグの子守唄

スタッフ
顧問 桜井国隆
企画 古城九州男
演出・編曲指揮 丸山和雄
舞台監督 伊藤和義
舞台装置指導 山 六郎
舞台装置 渋谷啓一
小道具 池添博美
照明 伊藤和義
衣装・メイキャップ 入交博子
管弦楽 高知交響楽団23名
オルガン 田香隆
合唱 高知放送合唱団 高知女子大学合唱団
独唱 片岡柊二 高橋八代子
舞踊 畠中幸 ほか7名
キャスト オーセ 入交章子
     ペール・ギュント 島崎英夫
     ソルヴェイグ 猪野茂子 そのほか26名
堀詰座は大正時代に建築された高知市の中心部堀詰にあった芝居小屋で、このときの
堀詰座は戦災で半焼後再建されたものであった。その後東映系の映画館となったが、
取り壊されて現在は立体駐車場になっている。
ちなみに、芝居小屋はほかに高知座というのがあったが、戦災で焼失。当市の演劇史
はこのふたつの芝居小屋で作られたようなものである。
定期演奏会
11月26日
2時・7時
高知県立追手前高校講堂 1 歌劇 セヴィリャの理髪師 序曲(ロッシーニ)
2 交響曲第3番「スコットランド」(メンデルスゾーン)
3 組曲 花園にて(平井保記)
   1 序曲
   2 花の精のワルツ
   3 風のいたづらと花の嘆き
   4 夕べの祈り
4 組曲 アルルの女 第2番(ビゼー)
   1 パストラール
   2 インテルメッツォ
   3 メヌエット
   4 ファランドール

入場料 2円50銭

出演者45名

平井保喜氏は後に平井康三郎と改名した。高知県伊野町出身。

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